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みずほ証券、新規上場株を誤発注…市場は大混乱   

2005年 12月 08日

みずほ証券、新規上場株を誤発注…市場は大混乱

金額と株数を間違えて発注したとか。1株を61万円で売るはずが、1円で61万株売ってしまったとのこと。

株はジェイコム株だったそうですが、ジェイコムは1万4500株しか発行してないとか。空売りって発行株式数より多くできるんですね。知りませんでした。このミスで、発注したみずほ証券は数百億円の損失となりそうとのこと。

みずほ証券は昨年の経常利益がおよそ500億円(連結)、今期は上半期で300億円。1年分の利益が1つの発注で吹っ飛んでしまった形になります。親会社のみずほフィナンシャルグループは株価を3.37%も下げてしまいました。大惨事です。この後、どうなるんでしょう。

【12月9日追記】
昨日の時点で270億円の損失だそうです。まだ全て買い戻した訳ではないので、まだ被害は広がる恐れがあるとのこと。というか、間違いなく広がるでしょう。

ちょっと空売りについて説明しましょうか。「発行している株数よりも多くの株を売る」というのが不思議に感じる方もいらっしゃるかと思いますので。

・現物取引と信用取引
株価が1000円の株を、1000円出して買う。また、1株持っていた株を1000円で売る。これは当たり前ですね。こういう売買を「現物取引」といいます。株をそれに見合った金額で売買すること。安いときに買って持っておき、高くなったら売る。差額が利益となります。

これに対して「信用取引」というのがあります。「お金を借りて株を買い、後で株を売ってお金を返す」、「実際に持っていない株を売り、後で買い戻す」といった取引です。後者が「空売り」というやつで、今後下がると思う株を空売りしておき、下がってから買うことが出来ます。現物取引が「上がりそうな株で勝負する」ことしか出来ないのに対して「下がると思う株で勝負する」こともできます。

この「持っていない株を売る」という仕組みがあるため、発行されている株式よりも多くの株を売ることが出来てしまったわけです。

さて、今回の事件ですが、みずほ証券は「持っていない株を67万株も売りに出した」のですから、「売れてしまった株を買い戻す」必要があります。1円で売ってしまった株を60~70万円出して買い戻すのですから、単純に言えば「売れた株数(=買い戻さなければならない株数)×60~70万円」という膨大な損失が出ます。

「取引の無効」を申し出るのではないか?という意見もあったようですが、みずほが大損失を出しながら買い戻している様子を見ると、「安く買った人が応じなかった」=「タダ同然で買ったものをみずほに買い取らせている」ということでしょうか。

by keta_m | 2005-12-08 23:39 | ビジネス

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